2009年7月28日火曜日

モバイルマッパー6を使ってみる

現場GPSの更新候補である、マゼラン社のモバイルマッパー6(以下MM6)を触る機会がありました。


・国有林GISからシェイプファイルで地図を出力。
・それぞれのカテゴリで線種などを選びながら、MM6に登録。
・シェイプファイルをまとめてmapファイルとして保存。


以前やったガーミンのimgファイルを作るのと同じ手法です。


しかしMM6のシェイプファイルは重い。
署全体のシェイプファイル(境界、林小班、林班、林道、作業道、歩道)を入れたら、MobileMappingが重くて固まりました。
あらかじめデータセットを森林事務所単位で分割しておかないと使い物になりません。
もしくは、縮尺が遠い時に表示しないように設定すればいいのか。


ちなみにガーミンのimgファイルなら、ここまで重くはなく、署全体でも等高線込みで表示可能です。


地図分割をして、シェイプファイルに変換する作業が('A`)メンドクセ。
地図分割とシェイプ変換は、1つの署で1回やればあとはデータをコピーするだけでいいのですが、自分がその1回目をやっています。


バックグラウンドで分割ツールを動かせればいいのですが、森林事務所のパソコンのスペックではちょっと厳しい。


しかも、連続して作業すると仮想メモリが少なくなって警告メッセージが出る。



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DGPSの後処理もちょっと面倒です。
・国土地理院サイトでUTCの時間指定をして補正データをダウンロード
・解凍
・トラックのシェイプファイルを開き、誤差修正を適用。


DGPSで誤差修正すればWAAS受信に比べて精度が上がりますが、そもそも林業でそこまでの精度は必要か?
境界の場所を決めるのならともかく、1/5000の図面では10mの誤差は2mm。
それが誤差3mになったところで、どれだけ意味があるというのか。


しかも、DGPSは現地では意味がなく、帰ってきてから精度を高める作業。
現地での現在地の表示は、DGPS機能がついていないGPSと変わらない。



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・自動車の道路ルート検索はしない。
・林小班界や歩道が表示できる。
・目的点までの直線ナビ案内。
・トラック・ポイントデータをGISに転送する。


この程度の使い方なら、DGPSに対応していないガーミン社の60CSXやVistaHCXで十分ではないのか?


英語版を輸入しているこの店だと
http://tka.jp/
60CSXは44,800円
VistaHCXは34,800円。
上記の4作業しかしないのだったら、価格の安い英語版でもいいのでは。
覚える英単語は20も無いと思う。


モバイルマッパー6は安い店でも15万円。
某局の入札結果を見ると、1台20万円は越えていると思われます。


価格差に対して、そこまでの性能差があるとは感じられないというのが、現場視点での正直な感想です。
高機能=良いというものではない。
高い機種を導入してもったいながって使わないより、安い機種を気兼ねなく山に持って行きたい。


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近畿中国局ではMM6、九州局では違うGPSを使っているという噂を聞きました。
林野庁全体で統一した機種を導入するのではなく、各局によって違う模様。
自分が所属している局がどの機種を導入するのか分かりませんが、個人的にはガーミン60CSXやVistaHCXでいいと思います。



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