2009年2月26日木曜日

奥入瀬渓流訴訟 国・県賠償金など支払い

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20090220-OYT8T00103.htm
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2009/02/5326.html


 十和田八幡平国立公園の奥入瀬渓流の遊歩道付近で茨城県の女性(43)が落木にあたって大けがした事故で、国と県の管理責任を認めた東京高裁の判決が確定し、国と県は19日、計2億4658万円の損害賠償金と遅延損害金を女性に支払った。

遊歩道は県が管理しているが、遊歩道周辺は国立公園や国有林であることを踏まえ、東京高裁は国に対しても、「管理を行わないのは、安全性への社会的な期待を考えれば明らかに不当」とし、最高裁もこの判決を支持して原告勝訴が確定した。

 判決の確定を受けて国と県は損害賠償に応じた格好だが、県は「歩道周辺は県が管理していない」と主張。
一方の林野庁は、「遊歩道があるから(観光客が)周辺に立ち入るのであって、周辺区域も県が点検し、伐採するべき」と対立している。
こうした見解の下、林野庁は今年の合同点検にも参加しない方針を決めた。

 合同点検は、事故を受けて毎年5月頃、県や十和田市、国立公園を管理する環境省などが実施。
奥入瀬渓流の遊歩道を点検し、遊歩道上に倒れそうな危険木があれば、林野庁と環境省の許可を得て伐採や枝切りしている。
毎年、林野庁に参加を呼びかけているが、これまでも、「遊歩道の管理主体である県がするべき」として参加していない。

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今回の遊歩道は、本格的な登山道ではなく、年間50万人が訪れる観光コースのようです。

この判決が出たことで、遊歩道や登山道の整備はどのように変わるのでしょうか。
国有林内の登山道はかなりの数ありますが、それの整備を誰がするのか。
例えば登山の際に石が転がってきて怪我をして後遺症が残ったら、それは歩道管理者の責任になるのか?

予見できない事故に対して、どこまで行政は責任を負うべきなのだろうか。
路面や枝の状態を、どのくらいの頻度で点検すればよいのか。

この事件がきっかけとなり、「入林の際の事故については入林者の責任とします」という看板が増えるのだろうか。
管理体制が取れないと判断した遊歩道登山道は閉鎖されるのだろうか。

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